「被災地支援活動報告会」
主催:NPO法人ピースサポート協会
2012年5月27日(日)、前橋市下川淵公民館において、標記の報告会が開催されました。
NPO法人ピースサポート協会さんは、東日本大震災発生後、宮城県の石巻市などで支援にあたられてきました。
久保田さんから被災地の現状の報告 |
同協会理事長の久保田さんから、5月12日の母の日に合わせて、絵手紙講師の小林生子さんが描いた花地蔵の絵手紙・般若経と、ピースサポート協会からの支援金を、石巻市大川小学校の遺族会会長の方に届けてきた報告がありました。
大川小学校ではいまだ行方不明のお子さん・先生もいて、ご遺族の方は資金を出し合い、毎日捜索を続けているそうです。
すべて手書きの般若心経と花地蔵の絵手紙 |
その後「『がんばろう 東北!』応援プロジェクト足利風」代表・鈴木光尚さんの講演がありました。
鈴木さんは、震災発生直後から週2日は被災地に行き、支援活動をされていたそうです。
宮城県南三陸町・山元町、岩手県陸前高田市・釜石市での活動を、写真をスクリーンに映しながら説明されました。
鈴木光尚さん |
足利在住の川島直人さんが描いた、足利の風景画のカレンダーを仮設住宅に住む方々に届けたところ、どこの町にもある風景に、震災前のふるさとを重ね、涙する方が多かったそうです。
贈呈したカレンダーの挿絵 |
南三陸町では、同町と友好町となっていた山形県庄内町を拠点にし、毎日物資や食料をトラックで運んだお話や、過去の経験から薬が足りないとわかっていたので、足利で風邪薬などを集めて送ったお話を伺いました。
大漁旗を使ったトートバッグ制作販売、南三陸復興ダコ「オクトパス君」の販売、震災語り部プログラムなど、復興の動きの紹介もありました。
南三陸町福興市の様子 |
参加した方々は熱心に耳を傾けていました |
陸前高田市では、青年団の方を中心に、陸前高田市の津波到達点上に桜を植樹し、震災を後世に伝える為のプロジェクト「桜ライン311」が立ち上がったそうです。
また、足利市からボランティアバスを運行し、山元町で活動したお話もありました。カンボジアやマレーシア・タイの方もボランティアとして参加されたそうです。
イチゴの産地の山元町で、農地を失い、絶望していた農家の方も、「ボランティアさんに来てもらって、希望がわいた」と声をかけてくださったそうです。栃木県からもイチゴの苗100万本が寄贈されたそうです。
釜石市では、土嚢袋が不足していたので寄付したことや、被災地でとれた山菜を足利で販売して復興支援をしたことなども伺いました。
釜石市では、土嚢袋が不足していたので寄付したことや、被災地でとれた山菜を足利で販売して復興支援をしたことなども伺いました。
こうした震災直後から今までの多様な活動の中で、鈴木さんが思う「わたしたちにできること」とは…
一番大事なのは、「忘れない」ということ。
被災した方の話をよく聞くこと。
自分の好きなこと、得意なことの延長線上でできる支援をすることが、長続きのコツ
とのことでした。
最後にピースサポート協会久保田さんから、
「忘れないでほしい」「現実を見てもらいたい」というのが、被災した方の生の声。
一度、現地へ行って現状を見ることが大事ではないか。また今後は、「職」の支援が大事、とのお話がありました。
参加した約40人の方々が、最後まで熱心に耳を傾けていました。
被災地を忘れず、わたしたちができること…
小さなことでも、自分にできることを見つけて、続けていけたらと思いました。
(Y)